第一回公演『壊れた玩具』
第二回公演『ルームメイト』
第三回公演『CANDY☆LOVE』
第四回公演『浪漫女優』
第五回公演『アニメ大国ニッポン』
第六回公演『桜屋敷の三姫』
第七回公演『僕の愛した冒険』
第八回公演『きんとと』
第九回公演『エンガワノクラゲ』
第十回公演『異説 金瓶梅』
第十一回公演『かみさまのおかお』
第十二回公演『ヒルコ』
第十三回公演『華の棺』
第十四回公演『パビリオンの星空』
第十五回公演『きんとと』(再演)
第十六回公演『銀の国 金の歌』
第十七回公演『いと恋めやも』
第十八回公演『ポリトゥスの蟲』
おもちゃ工場の社運をかけた大きな飛行機が完成し、工場長も家族も社員たちもみんな笑顔でパレードをしている。絵に描いたような幸せでおめでたい日に、工場長の長女アリカはあらぬ想いを抱いてしまう。「幸せすぎて怖い。このまま、この幸せな少女の時間のまま止まってしまえば。いっそ壊れてしまえばいいのに。」
その瞬間飛行機は転落。幸い父は無事だったが、工場の経営は破綻。従業員に乗っ取られ、そのショックから家族は鬱や過食症などを煩い、ぼろぼろになってしまう。この状況を作ってしまったのは自分の責任だと感じたアリカは「私が大人になって一家を支える!」と妹ふたりに決意するが、幸せいっぱいに育ってきた彼女にとって、労働は簡単なものではなかった。さらに新しい工場長からの性的ないたずらも続き、挙げ句結婚まで強要されたアリカはある日心が壊れてしまう。
次の日の朝、アリカは幸せな記憶の中の自分・5歳の少女の姿になっていて…。
少女から大人へ。家族からの脱却のお話。
乙女企画クロジ☆第一回公演
『壊れた玩具』
2005年1月28日〜30日
ザムザ阿佐谷
[作]高泉淳子
[演出]松平希美子
[デバッグ]こだましょうた
[出演]
福圓美里
平松あや
仲西 環
松崎亜希子
安元洋貴
小松 茜
遠藤祐生
西田幸雄
美津子と千恵子は学生時代からの大親友。同じマンションでルームシェアをし、毎日くだらない恋愛の話で盛り上がっては酒盛りをしている。
そんな幸せ溢れる部屋に幽霊の気配が…!除霊しなければ危ないと警告を受けるが、美津子は断固として除霊はしないと言い張る。美津子の様子がおかしいことに千恵子は疑問を覚えるが、実はこの千恵子にこそ秘密があった。
二週間前、長くこじらせていた不倫関係の相手から別れを切り出された千恵子は、勢いでマンションの屋上から飛び降り命を絶っていた。それを止められなかったと悔やんだ美津子の想いがそうさせたのか、なんと、そこから毎日毎日千恵子が飛び降りる日を繰り返しているのだった。「何度がんばってもどうしても助けられない。でも千恵子がいなくなるくらいならこのままでいい。」と泣く美津子。
そんな時、時間が止まったこの部屋にひとりの男がやってきて…。
乙女企画クロジ☆第二回公演
『ルームメイト』
2005年12月1日〜4日
武蔵野芸能劇場
(もずくぁんずとの共同公演)
[作]田窪一世
[演出]飯田浩志
[出演]
松崎亜希子
福圓美里
若林直美
仲西 環
小島めぐみ
堀田あすか
三堀智香
今関正生
有賀徳彦
ヤマモトヒロフミ
川崎ヒロユキ
乙女企画クロジ☆第三回公演
『CANDY☆LOVE 〜届けあたしの怨み節〜』
2007年7月7日〜9日
コア石響
[作]山岸沙織
[演出]嶋みき枝
[出演]
福圓美里×波多野和俊
松崎亜希子×市来光弘
平松あや×山本兼平
三人の女のオムニバス。
「ワタシノオウジサマ」
乙女ゲームにハマって抜け出せない不和子。メェンジェリーク王国のアバンギャルド様に日々愛を注いでいる。ある日、パソコンの中から実体を持ったアバ様が飛び出してきて…。
「ツッコミ純恋歌」
売れないお笑い芸人のイチとそれを支える松子。イチはコンビが解散したのをきっかけにEDになってしまう。なんとか男の尊厳を取り戻させてあげたい!とがんばる松子だが、ふたりの距離はどんどん離れていき…。
「conn☆er」
うだつのあがらない男のもとに泊めてくれと女がやってくる。女の素性はなぞ。最初は警戒していた男だったが明るい彼女との暮らしがだんだん楽しくなってくる。夏の終わりの日、実は女がこの世の者ではないことが分かり…。
明治時代、まだ映画に音声がついておらず、無声の映像に滑弁士が声を当てていた頃。とある撮影所の隣の喫茶店にはたくさんの役者のたまご、脚本家、プロデューサーがたむろしていた。
押しも押されぬ大人気女優の麻衣子もその一人。ある日、たくさんのファンを押しのけて「会いたかった!!」と麻衣子に抱きついてきた女が。けれども麻衣子は全く見覚えがなく「どちらさまでしょう?」と苦笑を浮かべて去ってしまう。
女優という仕事、そして女ふたりの微妙な友情。明治と平成の時間を超えた不思議なお話。
乙女企画クロジ☆第四回公演
『浪漫女優』
2007年1月26日〜28日
武蔵野芸能劇場
[作]川崎ヒロユキ
[演出]西田幸雄
[出演]
福圓美里
松崎亜希子
吉田智則
波多野和俊
咲乃藍里
笹川亜矢奈
其池邦生
若林直美
仲西 環
前野 強
松本吉朗
「フロム オスカル」
『ベルサイユのバラ』をこよなく愛する主人公・豊恵は、現実の辛さから逃げるために自らを「マリー・アントワネット」とし、部屋に引きこもる様になる。彼女の妄想は広がり、自室の畳の部屋は自分だけのお城、正にベルサイユ宮殿。
そこに、豊恵を現実に戻すべく幼馴染たちがやってきて…。はたして、彼女は自分の世界から脱出できるのか…。
「ポチッとボカン」
千秋、さとる、シローの3人は幼馴染。我儘で自分勝手な千秋に振り回されてばかりの2人だったが、ある日千秋が悪の秘密結社と称してシローを誘拐&監禁するといいだして…。
悪に憧れた女とその幼馴染の青春物語。
「KRZ1900A・Tom」
姉・要子に強いコンプレックスを抱く妹、幸。姉妹の暮らすアパートに、ある日姉が男を連れて帰ってきた。
夜な夜な聞こえる2人の息切れと騒音に気が気じゃない幸。だけど、その男には大変な秘密があって…。
クロジとアニメがコラボしたオムニバス3本公演。
乙女企画クロジ☆第五回公演
『アニメ大国ニッポン』
2007年8月24日〜26日
TACCS1179
[作]森悠/山岸沙織
[演出]清水みき枝
[出演]
市来光弘
木村はるか
斉名高志
笹島かほる
波多野和俊
福圓美里
松崎亜希子
武藤啓太
山岸沙織
山本兼平
ある嵐の晩、郵便配達員の赤星兄妹は道に迷い、桜の咲き誇る大きな屋敷にたどり着く。そこには、召使いと三人の美しい姉妹が暮らしていた。
珍しい客人に賑わう姉妹と意味ありげに兄弟を追い払おうとする召使達。誘われるがまま屋敷に留まるうちに、妹・麦子が行方不明になり…。
謎が深まる中、奇妙で不思議な空間にジワジワと閉じ込められていく兄・大洋。
止むことのない桜吹雪に閉ざされた屋敷の秘密、魔女が娘達にかけた呪いとは…。
乙女企画クロジ☆第六回公演
『桜屋敷の三姫』
2008年4月25日〜27日
シアターモリエール
[作・演出]森悠
[出演]
武藤啓太
中村麗香
松崎亜希子
福圓美里
清水 愛
木村はるか
藤波瞬平
加藤将之
「あーあ、世界とか今日で終わればいいのに。」そう呟きながらダラダラと毎日を過ごす青年・アキオ。なんとなくコンビニのアルバイトも辞めて
1DKの散らかり放題の自室に引きこもるようになる。そんな彼の部屋のベランダに突如現れた謎の女・ヨウコ。奇妙な2人の奇妙な共同生活が始まるが、そこに次々と招かれざる客達が訪れて…。
1歩も外には出ないけれど、アキオの冒険が今、始まる。
乙女企画クロジ☆第七回公演
『僕の愛した冒険』
2008年12月25日〜28日
シアターモリエール
[作・演出]澁谷光平
[出演]
藤波瞬平
福圓美里
若林直美
武藤啓太
木村はるか
松崎亜希子
市来光弘
波多野和俊
まるで金魚の様に華やかに着物を翻し、客を迎える娼妓達。そこは、男も女も娼妓として体を売る廓「いづみ亭」。この廓の一番人気はミステリアスで我儘な美しい男娼・萩泉。
彼は上司に無理矢理連れてこられた堅物軍人・日下をも魅了してしまう。そんな、何者にも執着せずフワフワと生きてきた萩泉が初めて興味を持ったのが、
遊女でありながら下女でもある女・睦。彼女は、顔にある醜い痣故に、卑屈で偏屈、誰とも打ち解けず廓で働く女であった。そんな睦のある秘密をきっかけに2人は徐々に距離を縮めていく。
決して結びつくことのないはずの2人の糸が絡まりあった時、廓の均衡も崩れ始めて…。
乙女企画クロジ☆第八回公演
『きんとと』
2009年10月1日〜1日
シアターサンモール
[作]森悠
[原案]乙女企画クロジ☆
[演出]清水みき枝
[出演]
仙台エリ
市来光弘
藤波瞬平
大浦冬華
木村はるか
小田久史
平野貴裕
武藤啓太
吉田智則
波多野和俊
上田裕之
福圓美里
松崎亜希子
海辺の丘の上に立つ、ボロい日本家屋。そこに住むのは2人で1人の漫画家「潮みづき」を名乗る兄弟とその家族。
だが、数か月前に兄・みつるは交通事故で他界し、残された家にはスランプに陥った弟・ゆくをと兄を心配し泊まり込んでいる妹・なぎこ、そして兄のミステリアスな内縁の妻・多美が残される。みつるを失いもはや原型を留めていない歪なその家族の元に多美の義理の弟・敦が突如現れる。
敦の存在により解き明かされていく多美の秘密と家の過去。
もう会うつもりがなく離れてしまうことと気持ちが繋がったまま死に別れてしまうこと、どちらが寂しいのだろう…
クロジ風家族の絆の物語。
乙女企画クロジ☆第九回公演
『エンガワノクラゲ』
2010年5月13日〜16日
SPACE107
[作・演出]森悠
[出演]
能登麻美子
武藤啓太
波多野和俊
藤波瞬平
福圓美里
松崎亜希子
中津川朋広
門脇舞以
橋本昭博
竹田 雄
木村はるか
愛してもくれない年嵩の夫に娶られた女・藩金蓮。彼女は自分の境遇に納得いかず、不満ばかりが溜まる日々を過ごしていた。そんなある日、美男で大金持ちの遊び人・西門慶と出会い一気に夢中になっていく。自分の幸せのため、西門慶の妻になろうと足掻き行動する金蓮を面白く思った西門慶は、ついに彼女を妻として自分の屋敷に招き入れる。
有頂天になる金蓮だったが、そこにはすでに美しい妻が4人もおり、焦った彼女は自分の欲望のために罪を重ねていく…。
金瓶梅は中国四大奇書の一つで、水滸伝のスピンオフ作品。
稀代の悪女といわれたヒロインを、クロジ独自の解釈で描いた意欲作。
乙女企画クロジ☆第十回公演
『異説 金瓶梅』
2012年4月26日〜3日
シアターサンモール
[作]森悠
[演出]三浦佑介
[出演]
木村はるか
藤波瞬平
生天目仁美
松崎亜希子
内田晴子
あきやまかおる
酒井香奈子
関 智一
三原一太
波多野和俊
福圓美里
石川ユリコ
巣山孝幸
西田幸雄
武藤啓太
自称芸術家でヒモの侑吾と彼を支える弓香は、金を借りるため長らく絶縁していた弓香の実家を訪れる。絶縁の理由はこの家が営んでいるとある商売。叔父・桐彦は弓香の姉・星子を「とぐり様」として小さな頃から社に閉じ込め、信仰宗教を開いてた。けれども星子には何の力も霊感もなく、インチキだとバレないようにただひたすら小さな部屋で引きこもり生活を送るだけ。
そんな彼女に、侑吾が物珍しさと同情心からうっかり手を出してしまい、それを知った弓香と信者の人々は……。
クロジ第十一回公演
『かみさまのおかお』
2012年12月19日〜24日
六本木俳優座劇場
[作]森悠
[演出]三浦佑介
[出演]
能登麻美子
鈴木達央
松崎亜希子
三原一太
木村はるか
藤田 咲 ※ダブルキャスト
福圓美里 ※ダブルキャスト
中 泰雅
クロジ第十二回公演
『ヒルコ』
2013年10月2日〜6日
六本木俳優座劇場
[作]森悠
[演出]三浦佑介
[出演]
大高雄一郎
福圓美里
神田朱未
立浪伸一
関 智一
松崎亜希子
木村はるか
三原一太
平川大輔 ※ダブル
波多野和俊 ※ダブル
ウルガノ国とツツジモリ、両国は長年仲が悪く冷戦状態だったが、それを解消するため、それぞれの王子と姫を政略結婚させることになった。
憂い顔を見せる若いふたりだったが、それは完全な演技。以前からこっそり恋仲になっており、この奇跡のような婚姻を飛び上がって喜んでいた。
二人は幸せな新婚生活を送るが、強敵国のマガシロとの闘いのため、王子は前線に赴かなくてはいけなくなってしまう。せっかく一緒になれたのにまた離れ離れになってしまう、と不安を抱えた姫は、絆の証として王子の小指を切り落としてしまい……。
夫婦とは?テーマに挑んだクロジの問題作。
「この庭には死体が埋まっています」
財閥・間島家の広大な庭の手入れのバイトをすることになった君彦。やる気なくダラダラと作業する君彦に、浮浪者の老婆が抱きついてきた。どうやら「祥介」という青年と公彦を間違えているようだが、全く覚えはない。老婆はこの庭に花の種を植えて回ることが「償い」だと言うが……。
時は遡り明治時代。庭には君彦そっくりの間島家の次男坊の姿が。彼こそが老婆の探していた「祥介」。そしてとある事件と罪の過去が明らかになり……。
輪廻転生と死ぬことが出来ないおばあちゃんの贖罪のお話。
クロジ第十三回公演
『華の棺』
2014年9月17日〜21日
六本木俳優座劇場
[作]森悠
[演出]野坂 実
[出演]
沢城千春
福圓美里
細見大輔
松崎亜希子
大髙雄一郎
釘宮理恵
木村はるか
三原一太
マキノサーカスでいちばん上手く空中ブランコで跳べる女の子は「一番星」と呼ばれ、姫として君臨する。一番星は絶対、一番星はサーカスの希望の光、一番星がなんとかしてくれる。みんなの期待を背負った少女・ミーナは、今日も溢れる笑顔でブランコに乗っていた。
ある日ミーナは、パンを盗みにサーカスに入り込んだ孤児の少女・マカを「私のものにする!」と気まぐれで拾う。主従関係のような奇妙な友情が少女たちの間に生まれ唯一無二の関係になるが、とある事件から亀裂が入ってしまう。傷ついたミーナはサーカスから姿を消してしまい……。
クロジ第十四回公演
『パビリオンの星空』
2015年7月8日〜12日
シアターサンモール
[作]森悠
[演出]野坂 実
[出演]
名塚佳織
福圓美里
木村良平
関 智一
松崎亜希子
三原一太
木村はるか
大髙雄一郎
細見大輔
まるで金魚の様に華やかに着物を翻し、客を迎える娼妓達。そこは、男も女も娼妓として体を売る廓「いづみや」。この廓の一番人気はミステリアスで我儘な美しい男娼・萩泉。
彼は上司に無理矢理連れてこられた堅物軍人・日下をも魅了してしまう。そんな、何者にも執着せずフワフワと生きてきた萩泉が初めて興味を持ったのが、
遊女でありながら下女でもある女・睦。彼女は、顔にある醜い痣故に、卑屈で偏屈、誰とも打ち解けず廓で働く女であった。そんな睦のある秘密をきっかけに2人は徐々に距離を縮めていく。
決して結びつくことのないはずの2人の糸が絡まりあった時、廓の均衡も崩れ始めて…。
2009年に上演した人気作を、棗と嶋という新しい登場人物を足して改稿。
クロジ初の再演。
クロジ第十五回公演
『きんとと』(再演)
2016年8月24日〜28日
全労済ホール/スペース・ゼロ
[作]森悠
[演出]野坂 実
[出演]
藤波瞬平
福圓美里
伊藤かな恵
阿部 敦
木村はるか
松崎亜希子
前田 剛
三原一太
平川大輔
藤田 咲
大髙雄一郎
栂村年宣
佐野 功
楠見尚己
三石琴乃
北の最果てにある国、流宮。
そこは都から忘れられた土地。帝から捨てられた女たちの墓場。
帝の妹、流宮を統べる女帝・スグリ。
帝の寵愛絶えた盲目の巫女・凪。
帝の影に支配されつつも、人々は流宮を盛りたて平和に暮らしていた。
そんなある日、鍛冶商人に連れられ一人の少年がやってくる。捨て子として育った獣の様な少年に「ギン」と名付け、自分が母親であると名乗り出たのは、村の鼻つまみ者の凪であった。
ギンは、戸惑いながらも凪の強引さに引きずられ、家族として共に暮らすようになる。
初めての家、初めての家族、初めての母親。
少しずつ何かを取り戻すように経験していくギン。
愛情、信頼、肉欲、憧れ、執着……
ギンを中心に流宮の運命も大きく動き始める。
少年から青年へ、獣から王へと変わっていく彼の目には何が写ったのだろうか。
クロジが描く、母親と息子、家族の物語。
クロジ第十六回公演
『銀の国 金の歌』
2017年10月4日〜9日
六本木俳優座劇場
[作]森悠
[演出]三浦佑介
[出演]
沖野晃司
斉藤範子
松崎亜希子
江口拓也
末原拓馬
狩野和馬
福圓美里
木村はるか
大髙雄一郎
今西哲也
中 泰雅
加藤将之
山口太郎
三原一太
中山 孟
小澤雄喜
赤沢佑太
山口拓巳
小玉雄大
丸山和志
山口拳生
堀川真央
伊藤凜音
万年桜の緋桜院
そう噂される謎多き、華族・緋桜院伯爵家。
美しい母親と5人の子供たち。
そんな秘密めいた閉ざされた屋敷へ、一人の少女が嫁いでくる。
少女の名前はつつじ。
強引にまとめられるお見合いに気づけば緋桜院家次男・鴇忠の妻となり緋桜院家で暮らすようになる。
咲き乱れる桜。
君の悪いルール。
個性的で排他的的な家族達。
冷たく心開かない夫。
緋桜院の、鴇忠の秘密とは……
夫婦という他人から始まる愛おしい恋の物語。
「一緒にいたいな。もっとずっとお前と一緒に」
欲しいのはあなた。
あなたと共に生きたい。
クロジ第十七回公演
『いと恋めやも』
2018年8月22日〜26日
全労済ホール/スペース・ゼロ
[演出・作]三浦佑介(あサルとピストル)
[出演]
平野 良
白石涼子 ※Wキャスト
福圓美里 ※Wキャスト
沖野晃司
松崎亜希子
三原一太
小日向茜
牧野由依
狩野和馬
杏泉しのぶ
石川ユリコ
中 泰雅
中 博史
三石琴乃
[日替わりゲスト]
沢城千春
平川大輔
江口拓也
阿部 敦
島﨑信長
木村良平
クロジ第十八回公演
『ポリトゥスの蟲』
2019年7月3日〜7日
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ提携公演
[演出]野坂 実
[作]末原拓馬(おぼんろ)
[出演]
下野 紘※Wキャスト
鎌苅健太※Wキャスト
牧野由依
小清水亜美
松崎亜希子
狩野和馬
三原一太
中 泰雅
楠見尚己
大髙雄一郎
末原拓馬
福圓美里
兼崎健太郎
僕たちはおんなじ「人間」で、大昔はみんな地上に住んでいた、ってカジテから聞いた時にはさすがに笑った。
突拍子も無いおとぎ話を聞かせて僕を喜ばそうとしてくれたのかもしれないけれど、人間が、今のように地上に住む「ハチ」と地下に住む「アリ」に分かれていなかっただなんて、そんなことあるだろうか。
地下に押し込まれた僕たちは石炭蟻と呼ばれていて、身体をバラバラにされてハチ社会の機械を動かすための燃料になることが生まれた時から決まっている。
今日は隣の家のおじさんが、頭に薄汚い袋を被せられて連れていかれた。
そんでもって、僕の頭の中は、ふつうのアリたちよりもちょっぴり難しいことになっている。
なぜなら、
アリたちを連れて行く仕事をしているのが、僕の最愛の兄、カジテだから。
僕はカジテがかつて話してくれたことをお守りよろしく信じ切ってる。
地上には「空」というものがあって、 それは赤、青、黒、様々に変化し、そして太陽と月と雲と星とが自由に行き交うらしい。
「ウゴルト・ポリトゥス・デ・ランテ」
空よ、わたしを、あなたのようにしてください